ここは鋼の錬金術師の二次小説サイトですので、興味の無い方、また同人等の意味の解らない方は閲覧をご遠慮願います。ぺこり
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2010年03月03日 (水) | Edit |
「姉さん、中庭に誰か居るみたいけど。お客様?」
大きな牛乳缶をゴロゴロと転がしながらそう尋ねた弟に、エドは一瞬固まる。
「うわぁ!仕舞ったぁ。あいつの事すっかり忘れていた」
そう言って慌てて中庭に飛び出した少女は、ベンチに座ってまるで死んだように眠っている男の身体を揺らした。
「おい!ロイってば、早く起きろよ!」
「………んん。マネージャーか?もう後5分…って。あ、君か…お早う」
「馬鹿っ寝ぼけてんのかよ!もう陽が落ちるぜ!ロイ、あんた此処までどうやって来たんだ?」
「――――――歩いてだが」
「ロンドンから?」
「それこそ馬鹿な事を。勿論列車に乗ってだよ」
当然だろうと言い切った男に、エドワードはがっくりと肩を落とした。
「あんた、此処なめているだろう?幾らロンドン郊外って言っても、バスは無いし特急も停まらないからこの時間じゃもうロンドンへは帰れないぜ?」
「えっ!まさか」
男が驚いて椅子から立ち上がった拍子に、バサリと毛布が落ちた。
ロイはそれを拾って、ゆっくりとした動作で土を払う。
「ありがとう。君がこれを掛けてくれたのか。お陰で久しぶりに熟睡出来たよ」
「………かえって悪かったな。俺も店が立て込んできて、すっかりあんたの事忘れていたから」
照れたように視線を反らす少女に、ロイはその細い肩をポンポンと叩く。
「大丈夫。休暇はまだあるし、今晩はこの村のホテルに泊まるよ」
「んな洒落たものこんな田舎にあるかよ!村にはB&Bが2件あるけど、一件は今留守で、もう一件はさっき家族連れが泊まって行くとかでオーナーが大量にパンを買って帰ったぜ」
「それは……困ったな。此処に車は?」
「んなもの即売っ払ったぜ。母さんの一月分の薬代にもならなかったオンボロだったけどな」
そう言って肩を竦めた少女に、ロイは眉を下げる。



人生にくたびれた男と可愛いパティシエールの甘い恋物語vv
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